大分県道114号前津江星野線

基本情報

大分県道114号前津江星野線は、大分県日田市前津江村から福岡県八女郡星野村に至る一般県道・・・・という設定になっている道路である。この道路、実は大変珍しい県道である。と言うのも、福岡県側は一般県道114号前津江星野線として区域決定されていない片方の県のみ機能している奇妙な県道なのである。

手持ちの昭文社発行でっか字九州沖縄道路地図(2006年1月発行分)には星野村の区間に「114」と書かれた道路が存在する。その道路は県界付近で大きくクネクネを繰り返して大分県の県界に到達し、そこから先は大分県道673号小畑日田線という道路に変化して日田市前津江村地区・日田市中心部に至っている。しかし、福岡県側の情報(八女郡は八女土木事務所管轄)を見ても114号が認定されている記述は全く見あたらない。福岡県側は完全なクロ歴史とされているのだろうか。一度この道路は通った事があるのだが、県界付近のクネクネ区間は意外と整備されていたが仕様が林道っぽく見えたのを覚えている。現在では道路整備や周辺の環境はどのようになっているのだろうか。大変気がかりである。

と言うことで、ラビリンスシリーズで最も鳥肌が立つ謎の県道をヲチしちゃうぞぉ〜!

※なお、ここで説明するルートは上記の説明でもあったとおり、昭文社発行でっか字九州沖縄道路地図の2006年1月現在版に記載されたルートで突き進んでいるが、福岡県側は全く認定されていないため非公式のルートとなる。よって記載されたレポートが必ず正しいという保証が一切無い為くれぐれも注意して閲覧して欲しい。トレース通りに進んで後から問題が起きる(後で正式にr114となった時にレポとルートが異なる等)等しても当方は責任を持ちかねるので注意願います(要は、間違っていたらそれはそれという方向で…)。

起点 大分県日田市前津江村柚木
終点 福岡県八女郡星野村(正確な終点位置は不明)
総延長距離 ?m(大分県側の総延長は6,253m。福岡県側は区域未確定のため不明)
車線数 全区間1車線
レポの方向 大分県側は下り線、福岡県側は区域未確定のため大分県方面へ向けての走行
全体の難易度 ★★★☆☆
(典型的なクネクネ路だがあとチョいの場所で崩落事故って辛すぎる)

来歴

1997年 路線認定

大分県告示450号及び福岡県告示644号により前津江星野線が一般県道路線認定。整理番号は「114」。

その後大分県側は区域決定が施されたが福岡県側では林道整備の都合などから区域確定がまだ決まっていないようである。このことから、前津江星野線は結果として大分県側だけしか機能していない、片方の県だけ存在すると言う全国でも大変珍しい県道となった。

通過する市町村について

(大分県)

(福岡県)

撮影日について

県道標識ライブラリ

 

大分県の県界付近と柚木地区のふもとにそれぞれ1枚ずつ設置されているので枚数としてはかなり少ない。福岡県側は県道認定を行っているにも関わらず路線区域が未定のままなので県道標識が全く登場しない。

スナップショット

福岡県側非公式ルート

福岡県道57号を矢部方面に向かっていると矢部と日田市前津江方面に分岐する交点に到達する。一部の地図上ではここから前津江方面に伸びる道路がr114として記載されている。と言うわけでその道路を実際に前津江方面に走行してみたのだが・・・・。


ウォッちず(国土地理院の発行する地図閲覧サービス)を元に例の区間を地図で描画


と言うわけでr57交点にやってきた。ここから前津江に向かうため直進だ。

攻略済み道路のご案内:福岡県道57号浮羽石川内線


県道指定から外されている場所でも一応バスは通っている模様。

 
板屋地区の集落は1.5車線規模の狭さであるが対向車が殆ど無いので快適。
まあ、県道114号と思われる県道114号ではない場所を通っている山道なので妥当か。


シャクナゲ園へ向かう交点で通行止めを促す案内が。ヤヴァイ・・・

  
峠へ向かって走行するとクネクネ区間に入る。
それにしても大木が無くなりすぎ。台風の影響だろうか?

 
県道指定のようで県道指定じゃないr114と思われる区間を峠へ向かって走行。
対向車の姿は全くない。林道と違って一応の手入れは施しているようである。


広域基幹林道・北矢部線起点
この林道を使えば、一応矢部村方面に抜けられそうだが林道の事なので手入れが心配だ。

  
峠が近づくに連れて半径の小さい長い坂道が連続するようになる。
ところで通行止めと書いてあったのだが、アレはウソなのだろうか。最初私はそう思っていた。


まもなく峠の頂上に差し掛かろうとする時、通行止めの看板が。

 
通行止め区間
全面通行止を示す標識とガードレールでの道路封鎖

通行止めの理由は崖崩れによるものである↓

この風景を見た瞬間、唖然としてしまった。これぢゃあ、前津江星野線、攻略できんぢぁん・・・と。


災害現場周辺を地図にて表現した様子

災害復旧工事はほぼ絶望的と思った方がよいだろう。なぜか。仮にこの前津江星野線が一般県道として機能しているのであれば県の予算で何とか復旧させることは可能である。しかしこういった県道指定でない場所(林道など)では道路の管理などは市町村レベルで行われることになる。星野村の場合、福岡県では極端に過疎化の進む村なので災害が生じたとしても麓ならまだしもこういった山岳部の道路の改善工事を行うのには負担が掛かりすぎて手が付けられない。よって、県道指定区域ではないこの前津江星野線と思われる道路の場合も恐らく星野村が今のところは直接的に管理しているだろうから、復旧工事はほぼ絶望的で県道指定されるなり、または星野村側で負担・改善工事が施されるまではまず復活しないだろうと思った。

 
道路がほぼ崩れてしまって車両の通行はほぼ無理な状態である。


辛うじて歩行者は専用の仮道路で何とか突き進むことはできるようである。


ああ、無惨な姿に変貌したr114と思われる道路。
こうなる前に一度通った時に取材しておくべきだった(今更言ってももう遅い)


見事な姿で落ちてしまった道路。右側を通るのは非常に危険であろう。


前津江側から見た様子


道路災害復旧工事と書かれた謎の木(これは何なのだろう)


県界まであと僅かな距離なのだが、それまで後1km〜2km徒歩で歩かないといけない。
体が持たないし、下手に路上駐車すると迷惑が掛かるだろう。

大分県側

結果として福岡県側から大分県側へ向かうことができないため、一旦麓のうきは市に迂回した後で日田市の大分県道673号小畑日田線を利用して再び大分県・福岡県界に向かうことになる。673号の走行記録もついでに掲載しておいたので参考にしてほしい。


高瀬交差点
日田市中心部にある国道210号との交点である。ここを出野方面へ。
新しく開通した日田バイパスからはこの県道を直接的に利用できないので注意。


終点付近に当たる高瀬地区の住宅街を通る。
幅員としては1.2〜1.5車線規模と離合に困ることはないようだ。


日田バイパスの橋梁下を通り抜けます

  
前津江方面に向かって山間を延々と突き進む。
途中で狭くなる場面もあるが、前津江まではこのように2車線整備がなされている。
対面からの車両はほとんどいない。せいぜい地元車両程度だろう。

 
大分県日田市前津江村(ひたし-まえつえむら)
前津江村も2005年の合併で日田市に編入されてしまった。
前津江自体は面積が大きい割に全域が奥日田の超山々に囲まれている。

 
前津江地区に入った後も2車線整備区間は続いている。
田舎道とは言えども真朋に整備されているのはありがたいです。

 
大分県道673号小畑日田線標識
柚木地区r673整備は比較的最近できたように見える。

 
しばらくしていきなり離合不能な区間へと入っていく。
恐らくこの付近からr114になると思うが、真相は分からない。

  
幅員減少区間は大変道幅が狭く、木のクズが散乱して道が荒れまくっている。
「険道」と言うのはこのような状況のことを言うのですな。


柚木地区をさらに西へ進んでいると突然r114の標識を目撃できる。
すなわち前津江星野線にいつの間にか入ってしまったのだ。


道の荒れたr114は県道標識後も続いている。
県界越しタイプの県道とは言え、さすがにこれは向いてそうにない。

  
柚木地区を抜けて小畑地区へ向かう道中から幅員が広がり、つづらカーブが多発するようになる。
こう観てみると林道を通過しているようにも思えた。秋なので紅葉がきれいです。


県界へ突き進む途中で15kmポストを示すものが道中にある。
これは林道として整備されている奥日田グリーンラインのものである。
r114の大分県側はどうやら以前は林道として整備されたようだ。

 
スーパー林道前津江村行きの交差点
いずれの道も落石・崩落で全面通行止めになっている。ダメじゃんorz

 
県界へ向けてラストスパート。
クネクネ+連続勾配は峠まで続いています


ついに県界部に到達
大分県と福岡県の県界は90度カーブになっているようだ。
我が愛車と共に記念撮影。

県界部付近の様子


奥地産業開発道路開発記念碑
平成4年に建てられたもの。と言うことは昔からこの道路は林道で正解な訳か。


記念碑の裏側に農免林道開通記念石碑がある。
(しばたさんが写真に掲載していなかったら見逃していたかも)

 
大分県道114号標識
大分県道114号標識は麓と県界の2枚だけということになる。少ないなぁ


福岡県八女郡星野村(やめぐん-ほしのむら)
福岡県側は星野村を示すモニュメントだけ。大分県側はカントリーサインすら無い。


県界の継ぎ目
林道としては全く同じように見えるが実際はちゃんと県界の継ぎ目がある。


車両通行止め
災害現場の反対側に位置する場所から撮影。
fukuoka_r114_027.JPGを反対から撮影したものである。
これより先で崩落が起こっている為、突破することはできない。

その後・・・

この調査を終えた時に私はふと考えてみた。一方が未登録にも関わらずちゃんと整備されていて県道を意識しなくても通行できる。んー、てことは両方の県も前津江星野線としては登録しているが、大分県側は林道であっても県道として区域指定されているが福岡県側は林道と県道は別である為に区域確定を行わずに放置しているのではないか?と思ったのだ。

と言うことで、八女郡の県道のことならここに聞くしかない。と思って福岡県八女市にある福岡県八女土木事務所に出向いて聞いてみた。そしたら県道路線としては認定しているが、福岡県内では区域確定がなされていないとの見解だった。

と言うことで福岡県の告示を早瀬かをる氏に調査して頂いたところ、上記の来歴にもあるとおり1997年に福岡県告示644号により前津江星野線が一般県道路線認定が行われていたことが確認できた。これで福岡県側は区域確定無しと同時に林道と県道は別物として扱っていると言うことが把握できたのだった

やはり福岡県側の意見も聞いてみるのは正しい選択肢だったと思う。前津江星野線が正式に実体区間がお目見えするのは果たしていつになるのか、全く不明なところだがこういった片方の県が区域確定されないまま放置されていると言う謎に満ちた県道を調べて実際にやってみることはとても面白い事だと思った。

関連リンクのご紹介:県界付近の県道114号風景
(「道の活動」のしばたさんが特別に設けたr114県界付近の様子です。わざわざ用意して頂いて本当にありがとうございました)

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